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【大学中絶物語】Episode.07 中絶手術当日の記憶

男子大学生の中絶体験記

【知っておきたい妊娠と中絶のこと】

筆者(ユウスケ氏)が大学生の時に、彼女の妊娠中絶手術を共に経験した時の記録を、男性側の目線で書き記した体験談です。

少しでも、妊娠された方や中絶をお考えの方にとって、後悔のない選択ができる手助けになれれば幸いです。

産婦人科の真っ白な待合室

僕らが訪れた産婦人科は、待合室が広くて大きなクリニックだった。

中絶手術で有名なクリニックらしく、様々な配慮がなされていた。

奇妙なくらいに、待合室が真っ白だったのを覚えている。

スタッフの方から、問診票を渡されて2人で記入した。

しばらく待った後に診察が始まり、1週間後に手術をすることが決まった。

初期中絶にするために1日でも早く手術をする必要があったのだが、予約が入る日が2月14日しかなかったため奇しくもバレンタインの日に手術をすることになった。

産めなかった子どもへの手紙

僕らは今の気持ちを忘れないために、子どもへの手紙を書いた。

ごめんなさい。

そして、ありがとう。

気持ちの収拾がついていなかったので、便箋10枚以上に及ぶ冗長な手紙だった。

最後の晩餐

中絶手術の直前まで、彼女は妊婦さんらしい生活を送るよう心がけていた。

具体的には、アルコールは絶対に飲まない、重たい荷物は運ばない、激しい運動はしない、受動喫煙を避けるため居酒屋には行かない、などである。

なるべく赤ちゃんに負担をかけないようにしていた。

それは、産むにしても、おろすにしても、人として当然のことだと思っていた。

手術の2日前、夕方のまだ早い時間に2人でバーに行ってお酒を飲んだ。

1杯300円の安いカクテルを、まだ人の少ない時間帯に静かに飲んで、店を後にした。

正気でいられなかったのもあるが、

もう、次は後戻りしないという意味合いでもあった。

バレンタインの中絶手術

そして迎えた14日。

世の中はバレンタイン一色だった。

夜は楽しそうにデートしているカップルで溢れていた。

手術を目前にして気が動転している自分を世間に嘲笑われているような気さえした。

真っ白な待合室で僕は待っていた。

目を閉じて、いろんなことを考えて、祈っていた。

どうか無事に手術がうまくいってほしい。

そう考えればいいだけなのに。

胎児が苦しんでいる様子を想像してしまったりもしていた。

産めなくて、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

15分も経たないうちに彼女は帰ってきた。

人生で1番重く長く感じる15分間だったように感じた。

20数万円の手術代を支払って、僕らはクリニックを後にした。

中絶後の水子供養

中絶後、彼女と相談した上で、子どもを供養することを決めた。

水子(産まれてこれなかった赤ちゃん)を供養できる場所を探して、訪れた。

お経を唱えてもらい、じっと目を閉じて黙祷した。

静かに時間が流れる中で、深く考えを改める機会を与えられているような感覚だった。

本当に辛いのは中絶後の人生

ここからが始まりだ。

そう思った。

一生かけて、この命の重さと向き合っていくんだ。

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