【お葬式(葬儀)川柳】笑いあり、涙あり!十七文字の別れ歌 《想葬の歌 其の八》

葬儀/葬式川柳

大切なあの人へのこの想い、、、十七文字の歌に乗せて・・・
自動ドア 無人で開き 祖母想う
☆解説

夫の祖母の葬儀が終わり、火葬場で待機していた時の話です。自動ドアが突然勝手に開き、親族一同どよめきました。

きっと、亡くなった夫の祖母が迷って入ってきたのかな。おっちょこちょいだった祖母の顔が思い浮かんだエピソードです。

亡くなれど 思い出ずっと 無くならず
☆解説

故人にはもう会えなくても、一緒に過ごした思い出は消えません。

葬式で 泣く大人達 はしゃぐ子ら
☆解説

祖父が亡くなった時、私はまだ小学校低学年でした。弟はまだ2〜3歳。

祖父が亡くなったということもあまり理解できず、葬式の会場でも走り回って遊んでいました。今は申し訳なく感じています。

死に化粧 君にもう一度 恋をする
☆解説

祖父の死に化粧をした顔がすごく美しく感じたと祖母が言ったので、その時のことを書きました。

守護霊の 特徴聞けば それは祖父
☆解説

以前、霊媒師さんに守護霊を視てもらったことがあります。

守護霊の特徴を聞いたら全て亡くなった祖父に当てはまっていました。大好きだったお祖父ちゃんが今でも私を守ってくれてると思ったら、とても温かい気持ちになりました。

コロナ禍で 看取る者なし 愛し父
☆解説

知人のお父さんがコロナウイルスで亡くなりました。大好きな父なのにコロナだから看取ってあげられなかったと、泣いた知人の顔が忘れられません。

宴会か 葬儀か分からぬ 大往生
☆解説

地元では、自宅や公民館に集まり、絶えずご馳走や種類で参列客をもてなす風習があります。

大往生だった祖父の葬儀はもはや宴会状態でした。

手向け花より 生きてい時の 贈り花
☆解説

亡くなってしまってから手向けるお花より、生きてる時にもっとお花を贈呈したりして、喜ばせてあげれば良かった…

亡き父に 笑顔で別れ 孫・曾孫
☆解説

私の父が亡くなった時の話。幼い子供たちは棺の中の父が寝ていると勘違い。屈託のない笑顔を浮かべながら、大きな声で「じぃじ、起きて、遊ぼう」と声を掛けていました。

片や号泣、片や満面の笑顔という光景の葬儀となりましたが、きっと棺の中の父は満面の笑みだったと思います。

涙では 消せぬ炎が 父燃やす
☆解説

涙を流しながら火葬場で燃えていく父を見つめる。

大きかった そんな父さんも いまは壺
☆解説

子供の頃は大きいと感じていた父親だったのに、いつの間にか骨壺の中に納まるくらいに小さくなってしまった。

これは誰 戒名記す この位牌
☆解説

亡くなった親の戒名をみて、俗名のままでいてほしい気持ちが起きてしまった。

悔し泣き 父の想いを 知るお通夜
☆解説

疎遠だった父の通夜で、叔父から父親が生前語っていた思いを初めて知り、ひどいことをしてしまったと悔し涙が止まらなかった。

大往生 赤ん坊まで 皆笑顔
☆解説

大往生の故人を皆が笑顔で見送る様子。

花棺 旅立つ母は 花粉症
☆解説

花粉症だった生前の母。棺に手向けられた溢れんばかりの花と共に旅立ったが、あの世でくしゃみしているかな。

足痺れ ふらり手を突き 木魚の音
☆解説

正座で足がしびれ、立った瞬間にふらつき、手をついたことで音が鳴る、その音と木魚が重なる。

頑固父 遺影の中でも しかめ面
☆解説

頑固で笑顔を見せることのなかった父は、笑顔の写真も見つからず仕舞いでした。

タバコ吸う 父思い出す 炉の煙
☆解説

火葬場の煙突から上る煙を見て、生前愛煙家だった父を偲ぶ。

子供達 お経を聞いて よく眠る
☆解説

葬儀でお経を聞くと子供が寝ている印象があります。

桜舞う 煙と共に 涙散る
☆解説

満開の桜の中、花弁に混ざり火葬場の煙突から立ち昇る煙を見上げていると、ふと涙が溢れて止まらなくなってしまった。

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