自死遺族からのメッセージ
自死(自殺)は自殺者数の何倍もの自死遺族を生む。
自分自身は死んでしまえばそれで終わりかも知れないが、残された自死遺族の苦しみは、時間が解決してくれることはない。
死ぬまで続くことになるのだ。
【>自死を選んだ父親とその後の私】
私が中学生の時、私の父は橋から飛び降りて死にました。三十代の若さでした。
部活中母親から学校へ連絡があり、家へ向かう車の中でその事実を知りました。その時は何で⁉︎と受け入れられず、泣く母親の手を握ることしか出来ませんでした。
前日の夜、母親から父が帰ってこないと話をされ、「どうしたんだろうね、きっとそのうち帰ってくるよ!」と抱きしめあった矢先の出来事で、私は信じられない気持ちでいっぱいだったと思います。
自死の理由を聞いたのはもう少しあとで、借金や仕事が原因でした。それに長い間向き合い、支えていた母の苦労や気持ちもたくさん聞きました。
それを聞いた私は、悲しくなり、(私は絶対に母を泣かせるような事は、この先無いようにしよう)と心に決めたのを覚えています。
それから時間が過ぎ、大人になるにつれ、私は自分が男性不信に陥っていることに、気が付きました。
どうせ信じても裏切られる、男なんてそんなもの・・・
どこかで恐怖や諦めを感じてしまうのですが、そんな自分自身を苦しくて悲しいと感じてしまい、辛くて仕方がありませんでした。
当時は(私は大丈夫!)と思っていたつもりでしたが、今振り返ってみれば、父の死を受け入れきれてはいませんでした。
そんな中、母を思い、(私が頑張らなければ)と、気負いすぎたのかもしれません。心が疲れてダウンしたこともありました。
しかし心の葛藤の中で、自死を選んだ父親を心のどこかで責めていた自分がいた事、それと同時に人の心労は本人にしかわからない事・・・沢山のことを考え、父親のことを少し理解し、許せるような気がしました。
家族が自殺し、残された者の気持ちは、周りには到底理解できるものではないと思います。
子どもの頃より大人になってからの方が、本人の思わぬ形でトラウマや心の奥底から弊害が湧き出てくるものだと私は気づきました。当時の傷は、自分が思っているよりよっぽど深いのだと。。。
それに気付いた時、私は頑張り過ぎていたのだ!と、母親が私の人生の中で中心となって回っていたのだ!と、どこか違和感を感じ、自分を、自分の人生を大事にしよう!と思える様になり、30歳を超えた今やっと私の人生が動き出したような気がします。
その様な自分でいたことに後悔はあったとしても、家族の自死という経験も私の一部であり、今の私が出来上がった唯一無二の要素です。
今では同じ様な経験で心のトリガーに悩む人を、助けたいと思うようになりました。
悲しい出来事で時々辛くなります。まだまだ悩む事はありますが、時が心を癒してくれます。時間の流れの中で様々な事に気付き、きっと何かの形で解放される瞬間が来ると私は思います。
どうか自死を許す時がくるまで、沢山泣いて自分や家族を癒してほしいと願います。
遺された自死遺族の慟哭
自分の命をどうしようが自由。
そんなことを言う人達がいる。
しかし、後には遺される人がいる。
あなたは死んで、逃げてしまえば一番楽かも知れない。
でも、その死を背負って死よりも苦しい地獄を、何十年も生きていかなければならない人がいるかも知れない。
その事実は絶対に無視してはいけない!
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