自死遺族からのメッセージ
自死(自殺)は自殺者数の何倍もの自死遺族を生む。
自分自身は死んでしまえばそれで終わりかも知れないが、残された自死遺族の苦しみは、時間が解決してくれることはない。
死ぬまで続くことになるのだ。
子どもを自殺で亡くしました。
今思えば小さい頃から親の価値観を押し付けてきたことが多く、本人が何をしたいかというよりも、親がこうして欲しいという流れで人生を生きていたと思います。
親としては、それが本人の幸せにつながると思ってはいましたが、今になれば、親の浅知恵を押し付けてしまったことが、本人をどれだけ苦しめてしまったかと思います。
高校まで地元の公立で、大学は国公立で、就職は公務員で、という親の思いの通りに進んでくれました。
私たちは就職氷河期を体験し、就職できるだけで良し、公務員なら最高という感覚でしたので、「とにかく公務員になったら安泰」とだけ考えて、本人もそう考えていたようです。自分で考えて決定していく機会を与えてあげてこなかったことも、この結果につながってしまったと今になれば思えます。
とにかく公務員ということだけで、息子は色々と探して、その中で、少年院の教官の仕事を得ました。
人付き合いは決して得意ではないし、子どもも好きとは言えない子でしたが、自分のやりたい仕事ではなく、親の価値観にそって仕事を選んでくれたのだと思います。
親元を離れての就職で、休日も少なく、子どもとの関係はもちろん、同僚との関係も決してうまくいっていなかったようで、珍しく電話をしてきたこともありましたが、初めはみんな苦労するとか、続けていけば大丈夫とか、本人の気持ちに沿った受け答えをしてやれず、とにかく我慢して続けて欲しいみたいなことしか言っていませんでした。
その後数日経って、職場から息子が寮で自殺したという連絡が入りました。初めは信じられず、冷たくなった身体と対面してやっと実感がわきました。
小さい頃からの記憶が一気に思い出されて、不思議と「大きくなったな」と思ったことを思い出します。
それから数年は霧がかかった中を生活するような感じで、正直ほとんど何も覚えていませんが、私の両親(息子から見ると祖父母)にその話をしなければいけないことが、とても辛かったことは覚えています。
死因が自殺ということもあって、なかなかこんな話を誰かとできることはありませんでした。今はやっと、自分が何をしたいのか、どうなりたいのかを大切にして生きていかなければいけないということを、子どもが教えてくれたんだと少しだけ思うようになりました。
悲しみは癒えませんが、無理に癒さなくても良いというか、この悲しみは子どもが生きた証であるので、これを抱えたまま生きていこうと思っています。
ここで書けたことがとても良かったです。ありがとうございました。
【故人の当時の年齢 23歳】
遺された自死遺族の慟哭
自分の命をどうしようが自由。
そんなことを言う人達がいる。
しかし、後には遺される人がいる。
あなたは死んで、逃げてしまえば一番楽かも知れない。
でも、その死を背負って死よりも苦しい地獄を、何十年も生きていかなければならない人がいるかも知れない。
その事実は絶対に無視してはいけない!
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【色すなわちこれ空なり】