過干渉と無関心
毒親は基本子供のことに無関心なので、子供をコントロールするという、自分の関心のあること以外には、積極的に関わろうとしません。
私の場合、お金を何に使っているか、また、お金をどこから手に入れているのか、外で買い食いしていないか、などのチェックは全くされず、私の好き放題でした。
こう書くと、『何だ!自由に過ごせたんじゃないか』と、思われるかも知れませんが、まだ行動をコントロールできない子供だったので、行動がエスカレートしていくのが自分でも怖く、また不快でした。
どこでストップをかけたらいいかわからないままひたすら遊び、腹に入る限界まで買い食いをしました。
節度のようなものもなく、子供を放置するのは立派なネグレクトでしょう。
その結果、欲求をコントロールするのが苦手な大人になってしまいました。
子供のうちは不健全な欲求は親によって、適切な方向に修正されるべきなのですが、何せそういう欲求がわく原因が家庭のストレスなのですから、親にもどうしようもないという感じでしょうか。
私がイライラして落書きをしたり、何かを傷つけたりすると、父親はよく、
と言いました。
ええその通りです(気付いてるんだったら何とかして!)
父親は仕事が忙しく、子育てにあまり参加していませんでしたので、母が私と主に関わっていました。
しかし、母は何も言いませんでした。
母は、私の行動に気付いているのかいないのか、DMC(家庭内洗脳)によるストレスを子供がどんな方法で解消しようと、どうでもいいようでした。
子に欲求不満が残ると、コントロールするのに具合が悪いから、ストレスは解消しておいてくれたほうが毒親にとって都合がいいのでしょう。
体を育てるだけで人間性は育てない無関心な親
母は自分自身をコントロールできない人で、大変太っていました。
ダイエットしなきゃといってはスイミングに行き、痩せるお茶を飲んで、その後ケーキを食べるような人です。
健康を心配しないといけないような体型なのですが、食欲には勝てないようです。
するはずがありませんね。
毒親にとってDMCは蜜の味です。どんなものにも勝る快楽です。
本当に子ども自身のことを全く見ていない親
子供がどこで手に入れたお金を使って買ったのか、わからないような物を持っていたり、外で遊んで帰ってきたのに(買い食いをしているから)、食欲が無くても毒親にとっては大したことではありません。
一応聞きはするけれど、つきとめようとまではしません。
小学校高学年になって塾通いを始めた私は、週二、三回電車で塾に行っていました。
そこで私に起こった異変は・・・
- 毎回のようにポテトチップなどのお菓子を食べて、みるみる太っていった
- ストレスで髪を抜いて禿ができた
- お金を落とした時の非常用に持たされた1,000円を、よくゲームセンターで使い果たした
などです。
いずれに対しても、親からの語りかけはありませんでした。
3つ目に関しては、1,000円を遊びに使っても、落としたと言えばそれで済みました。
カバンの内側にラップで巻いて、ガムテープで貼っていたので、絶対にそんなことになるはずはないと、わかりそうなものですが…
結果、適当なことを言えばお金が手に入ると、私は学んでしまいました。
塾の先生のほうがよく躾けてくれた
塾に通ってから私は成績のことでは、親からこれでもかとばかりに怒られました。
しかし、躾けのことに関して唯一怒ってくれたのは、親ではなく塾の先生です。
塾をサボって、必死にスロットマシンで遊んでいるところを見つかり、塾に連れていかれて怒鳴られました。
このときのことは、今でもよく覚えています。
実の親がしてくれなかったことを、赤の他人がしてくれたのでした。
ゲームセンターが今よりたくさんあった時代、あちこち探したかもしれない。
母親だったら探してくれたか?
もし探したとしても私を躾けるのでなく、『手間をかけさせるな』と怒るだけでしょう。
この先生には非常に世話になり、今でも憧れの大人の像であり続けています。
それぐらい小さな頃の大人の影響力は大きいのです。
思い返せば本当にズボラな親だった
子供のことを全く見ていなかったことについて、ズボラといえば不注意で見過ごしたようにも聞こえますが、実際は気付いていても、無視していた可能性が高いでしょう。
そうでなければ、中学高校時、なぜゲームセンターに毎日行って、タバコ臭い服で帰ってくるのに何も言わないのか。
服を着ている本人でさえ臭いと思うのに、非喫煙者の母が気付かないわけはないはずなのに、です。
また、アパートの二階に住んでいた時、家の窓際でタバコを吸って、毎晩下にポイ捨てしていたのですが、下の住人から『火事になる』と苦情がきました。
その時に母から言われたことは、
これだけでした。
他人に迷惑をかけることについては、どうでもいいようです。
他に、アルバイトもしていないのに、CDを数百枚所持していても、何も言われませんでした。
(実際はパチスロで勝って手に入れていました)
1枚2、3,000円のCDが膨大な数部屋にあったら、まずどこにそんなお金があるのか?疑うのが普通だと思います。
毒親との関係は終わらない
例を挙げるとキリがありません。
とにかく社会に送り出すその日まで、私が人としてきちんとしているかということは、問題にされませんでした。
親の定めた基準に沿っているか、つまり親の言うことを聞いているか、それだけが重要だったのです。
体は大人になっても、人としてはきちんと育たなかった私は、大学卒業後に苦しむことになります。
しかし、それで毒親が苦しむことはありません。
自分以外の人の人生については、常に他人事です。
そして、毒親のコントロールは終わりません。
将来のために必死に子供に勉強をさせる親から、社会で上手くいかない子供に、ダメ出しをする親へと姿を変えるだけで、コントロールはずっと続いていくのです。
教育の世界に身を置く【メンタル系教育研究者】
幼少期は明朗快活で好奇心旺盛な男の子だったが、中学受験で勉強し過ぎて、健全な人格形成の機会を逃した、典型的な燃え尽き症候群。
毒親育ちにありがちな『遊びたい』が口癖で、際限なく自由さを求める特徴がある。
現在も家族問題に起因する様々な恐怖症の影響が残っており、日々思考を重ねて改善を試みながら生きている。
家族のことや心の問題など、生きている中で悩んでいる問題に立ち向かうパワーを与えることが記事執筆の目的。
書く内容は一般論をベースとはしません。筆者である私の考えをもとに理論立てていきますので、読者さんには筆者がどういう人間であるかを推察しながら、そこに存在する普遍的な真理を掴みとっていただければと思います。
また教育関連の記事については、自身の経験から、偏差値だけで考えたり、詰め込み式で勉強をすると受験に失敗するという見方を示すことが多いです。
勉強については一番近道は、我流を捨てて素直に学ぶことです。