毒親(母)とアダルトチルドレン
世間で語られる毒親の被害者は大概女性です。
有名な漫画、テレビに出てくる毒親育ちを見て私は毒親のパターンを学習してきました。
ですが、男性が母親を毒親認定し、語っているところはあまり見たことがありません。
では男性にとって毒親問題は縁が薄いのかというと、そうでもないと思います。
そこには声を上げるまでに至らない理由がたくさんあるのです。
男性、女性という違いはありますが、ここでは性差の決め付けはしないようにして現状、男性が毒親問題へあまり関わらないことの理由を考察してみたいと思います。
アダルトチルドレン
親や社会による虐待や家族の不仲、感情抑圧などの見られる機能不全家族で育ち、生きづらさを抱えた人。「adult children of dysfunctional family」(ACOD、機能不全家族のアダルトチルドレン)。
機能不全家族の下で育ったことが原因で(大人になっても)深いトラウマ(外傷体験)を持つという考え方、現象、または人(大人)のこと。
母親が好きだから問題に目がいかない
一般的に男は母親が大好きです。
男はみんなマザコンと言ってよいぐらい、世間には母親に対して肯定的な空気があります。
大人になっても自分が生まれ育った環境や母の料理の味にこだわって、結婚しても妻にそれを押し付けて困らせる男性はたくさんいます。
偉大なる母という価値観がいつまでも抜けないし、本人も周りもそれでいいのでしょう。
また、一説によると死の危機に瀕した時に男性が発する最後の言葉は「お母さん!」だそうです。
それぐらい母親というのは男性にとって大切な存在なんですね。
そんな男性が母親を毒親視するわけがありません。
少々ひどい母親でも、頭が上がらない程度の感覚で過ごしていくのではないでしょうか。
本人さえそれでよければマザコン息子と母、という相思相愛の関係で居られますからね。
女性はそんな男性を見てマザコンと非難しますが、本人からするとそこまで言わなくてもいいじゃないか、となるわけです。
男は自分を強く見せたいと思っている
男というのは一般的に弱みを見せることを嫌います。
なぜなら、世間の空気が男性に強さを要求し、弱音を吐くことを良しとしないからです。
だから本格的な危機の場合は別ですが、少し困っているという程度では安易に人に話しません。
それは男が自分をさらけ出すのが苦手というのもありますし、さらには解決もしないのにわざわざコミュニケーションのためだけに話すのは意味がないと思っています。
男性が問題と向き合うときは、解決するかしないかという見方しかしない場合が多いんですね。
だから外部に向かって声を上げる方が少ないです。
外で戦うのが主な仕事だという価値観
最近は昔ほどではありませんが、今でも男は外での立ち居振る舞いのほうを優先し、家の中での出来事は問題にしない人が多いように思います。
確かに昔は外で戦うのに必死で、家はその支度をするための場だということで仕方なかったかもしれませんが、もう男性も家庭内のことをしっかり考えなければならないと思います。
外ではヘコヘコとしながら家では偉そうにしている男は嫌われる典型ですよね。
家庭内で適当に過ごす癖を直さないと、毒親という存在の影響にも気が付かないままだと思います。
男性にも毒親問題はあります
あまり男女で分けて物事を論じたくはないのですが、どうしても現状では性差が関係してきます。
それは生まれつきの本来性というより、社会性の影響が大きいと思います。
社会には男女それぞれに望む像というものがあるんですね。
だから結果的に男性は親に対してああだこうだと言うことは少ないのです。
でも、実は男性にとっても自覚のある無し問わず毒親問題はあります。
そこに目を向けるかどうかで人生全体が変わっていくのですから、社会全体が積極的に毒親問題と向き合うような流れになっていけば、と思います。
教育の世界に身を置く【メンタル系教育研究者】
幼少期は明朗快活で好奇心旺盛な男の子だったが、中学受験で勉強し過ぎて、健全な人格形成の機会を逃した、典型的な燃え尽き症候群。
毒親育ちにありがちな『遊びたい』が口癖で、際限なく自由さを求める特徴がある。
現在も家族問題に起因する様々な恐怖症の影響が残っており、日々思考を重ねて改善を試みながら生きている。
家族のことや心の問題など、生きている中で悩んでいる問題に立ち向かうパワーを与えることが記事執筆の目的。
書く内容は一般論をベースとはしません。筆者である私の考えをもとに理論立てていきますので、読者さんには筆者がどういう人間であるかを推察しながら、そこに存在する普遍的な真理を掴みとっていただければと思います。
また教育関連の記事については、自身の経験から、偏差値だけで考えたり、詰め込み式で勉強をすると受験に失敗するという見方を示すことが多いです。
勉強については一番近道は、我流を捨てて素直に学ぶことです。