真の意味での「毒親からの脱却」方法
私の生活態度がひどく、結婚生活に支障をきたしていたため、妻は私に読書を勧めてきました。
当時の私は毎日どんどんストレスを溜めていって、どこかで必ず爆発し、妻に全てをぶつけてしまう状態でした。
私は心から反省をしても、数日後には同じことを繰り返してしまっていました。
私の思考回路を見かねた妻からの提案
何度も離婚寸前のところまでいきましたし、妻は本当に悩んでいたのでしょう。
インターネットで様々な本を買い、私の内面を研究していました。
そして、それらの本を読むように勧めてきたのです。
私はその時、本気で妻が悩んでいるとは思いませんでした。
むしろその時の私は、何だか頭がおかしい人のように扱われた気がして、不愉快でした。
しかしもう後が無かったので、本を読むことにしました。
理解不能な書籍
書いてある内容は、特に難しい言葉が使われているわけではないのに、理解するのに何度も読み返さなければなりませんでした。
といった具合です。
私が知っている一般的な家族像と真逆のことが書いてあるから、意味を理解するのにも時間がかかるし、わかったところで自分の家がそれに当てはまるとは、考えることができませんでした。
と他人事のようにしか最初は読めませんでした。
それでもとにかく読み進めていきました。
この現象は、漫画『うちの母が毒でして。』でも描写されていますので、毒親/毒親育ちの【あるある】なのでしょう。
変わらないと意味がない
いくつかの本を読み、書いてあった内容を妻に話したりして、もうトラブルを起こさないと約束しましたが、それでも私は約束を破ってしまいました。
ある時妻は私に、『きちんと内容をよく読んで、自分と比べてみて。そして自分を変えていかなければ意味がない。今度から読んだ感想を、自分のことと合わせて話して』と言いました。
私は一度読んだ岩月謙司氏の『なぜ、母親は息子を「ダメ男」にしてしまうのか (講談社+α新書)』を、もう一度よく読んでみることにしました。
自分がどうして今のような性格になったのかを、過去の記憶を深く探ったり、本当に問題が無い家庭だったのかなど考えながら読んでいると、兎に角ページが進みません。
1ページを読むのに、30分ぐらいかかってしまうこともありました。
過去を振り返りながら読んで、また振り返ってを繰り返すとそうなるのです。
マインドコントロール(洗脳)を打ち破ることができた
内容を深く読むようになってから、ある症状が私に現れるようになりました。
それは、読み出すととにかく眠くてしかたないのです。
読む力が本の内容に負けて、先に進めないような状態になりました。
毒親の支配から逃れようとするだけで、そのように頭が働かなくなってしまうのです。
コントロールの解除などさせない!という毒親の意思が伝わってくるようです。
本当に毒親のコントロール(この著書では「DMC」といいます。ドメスティックマインドコントロールの略です。)は恐ろしいものです。
DMCはあまりに大がかりで、母親の持てる力を全てつぎこんだものなので、子の私がそれを否定するためには、母親の巧妙なトリックを、全て暴いていかなければなりませんでした。
毒親関連の本は個人によって合う合わないがあるようで、私は論理的に淡々とアダルトチルドレンやその親の特徴を説明したものは、しっくりきませんでした。
この岩月氏の本は、母親の心情がどのようなもので、子供がそれに対してどのような感情を持つかのような、親子の関係性を生々しくリアルに書いているので、自分と重ねやすかったです。
そのおかげで、少なからず見つかった母親のおかしな点を合わせると、つながりができていき、DMCの正体を理解することができました。
それから私は妻との夫婦関係を、少しずつ変えていくことができたのです。
この本は今も私のバイブルです。
教育の世界に身を置く【メンタル系教育研究者】
幼少期は明朗快活で好奇心旺盛な男の子だったが、中学受験で勉強し過ぎて、健全な人格形成の機会を逃した、典型的な燃え尽き症候群。
毒親育ちにありがちな『遊びたい』が口癖で、際限なく自由さを求める特徴がある。
現在も家族問題に起因する様々な恐怖症の影響が残っており、日々思考を重ねて改善を試みながら生きている。
家族のことや心の問題など、生きている中で悩んでいる問題に立ち向かうパワーを与えることが記事執筆の目的。
書く内容は一般論をベースとはしません。筆者である私の考えをもとに理論立てていきますので、読者さんには筆者がどういう人間であるかを推察しながら、そこに存在する普遍的な真理を掴みとっていただければと思います。
また教育関連の記事については、自身の経験から、偏差値だけで考えたり、詰め込み式で勉強をすると受験に失敗するという見方を示すことが多いです。
勉強については一番近道は、我流を捨てて素直に学ぶことです。