【交通事故被害者遺族の想い】子供を亡くした親にとって一番辛いこと…

事故死の家族との交流

以前ブログで書いたが、卑劣なひき逃げ事故で亡くなった、大学時代の友人の墓参りに、ようやく行くことが出来た。

お墓の場所を聞く為にご自宅に電話をし、今まで線香のひとつも手向けに行かれなかった非礼を詫びたが、故人のお母様はこちらが恐縮してしまうくらい、大変に喜んでくれた。

子供を亡くした親にとって、一番辛いこと。

それは・・・

時が経ち、同学年の人間達が成長していく中で、自分の子供だけが置き去りにされ、皆から忘れ去られていくように感じられる瞬間だという。

お母様は事件が風化していく中で、息子を記憶に留めていてくれた我々の存在が、何より嬉しかったと話してくれた。

母親の子供に対する深い愛情が痛いほど伝わってきて、思わず視界がかすんだ。

残念ながら犯人はまだ捕まっていない。

事故から数年が経ち、警察の捜査体制が大幅な縮小を余儀なくされたと聞いた。

犯人が捕まるまで家族の闘いは終わらない。いや、犯人が捕まっても彼らの闘いは終わらない。

何故ならば罪を償ったからといって、故人が帰って来ること二度とないからだ。

遺族の苦しみは死ぬまで消えることはない。

しかし遺族が筆舌に尽くしがたい程の苦しみを味わっている現実を目の当たりにし、せめて故人や残された遺族に対して、自分に出来る精一杯の償いをすることが、「人」として存在できる為の、唯一の方法であるはずだ。

人としての尊厳やプライドが少しでも残っているのなら、自ら名乗り出て欲しいと心から願わずにはいられない。

さて、さわやかな秋晴れの空の下、私ははようやく友人の墓に花を手向けることが出来た。

きっと彼も喜んでくれていることだろう。

友人の心よりの冥福、そして何より、二度と彼の家族のような思いをする人達が出て来ない社会の実現を願って止まない。

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