お粥が消化に良くない理由
気温の乱高下の激しい季節。気を付けていてもつい体調を崩しがちだ。
ところで風邪の時の定番メニューといえば、
「カツ丼」肉多めで!
冗談はさて置き、やはり「お粥」でしょう!
卵なんぞを割り入れて、或いはシンプルに梅干だけで・・・
家庭毎のスタイルがあるだろうが、食欲のない時でも、さらっと食べられ、消化にも良い。もはや風邪の時には欠かせない定番の国民食。
しかーし!
実はお粥は決して消化が良い食べ物ではないらしい。
わかめを食べても髪が黒くならない、卵は1日1個までしか食べてはいけないなど、案外食品に関する「昔からの定説」には間違いが多い。
お粥が消化に悪い食べ物、と言われる理由は大きく2つ。
咀嚼〔そしゃく〕の回数
お粥を食べるときの時のことを、思い出して欲しい。
「カレーは飲み物」ならぬ「お粥は飲み物だー!」とばかりに、ろくすっぽ噛みもせず、グビッっといってはいないだろうか?
もっともタダでさえ体調悪い時に、じっくり噛んでる力も気力もないだろうが。
誰しも小さい頃に親から「ご飯はよく噛んで食べなさい。」と言われた経験は、一度や二度ではないだろう。食べ物は30回噛むことが理想と言われるが、咀嚼〔そしゃく〕することで、食べ物が細かくすり潰されると同時に、唾液の分泌を促す。
この唾液の中に含まれる酵素が、歯で細かくされた食べ物を、さらに細かく消化する。消化というとすぐに胃や腸を思い浮かべてしまいがちだが、実は口の中も重要な消化工程のひとつなのだ。
ご飯を煮たお粥そのものは「イカ」や「ゆで卵」など、消化が悪いと認知されている食品と比べると、むしろ消化しやすい部類に入るだろう。
しかしろくすっぽ噛まずに胃へ送られることで、たちまち消化の悪い食べ物へと変化してしまうという訳だ。
隠れた伏兵
ひとつ目の理由は「食べ方」による理由だったが、もうひとつは「お粥」そのモノの特性だ。
隠れた伏兵、それはお米の【皮】。
実はお米で一番消化が困難な部分は、表面を覆うお米の皮だ。
お米を煮るとこの皮が剥離し、おもゆ(お粥のたっぷりの水分)に流れ出す。
先程の話にも通じるが、通常のご飯の状態であれば、歯で砕かれ、また磨り潰され胃に送られるところだが、液体状のお粥では細かく砕くことは難しい。また前述の通り、体調面からその気も起こらないことも多い。
まとめ
これらの状況から導き出されるお粥の真実とは・・・
“Give me a truth”
【お粥は消化に悪い】
ということだ。
フードプロセッサーやジューサーで粉々にして、文字通り「お粥=飲み物」にするしかないだろう。
それにしても幼少の頃から、何の疑いもなく信じてきたことだ。長年当たり前に教えられてきたことがこうも簡単に覆されるのは、かなりショックだ。
何だかショックで風邪でも引きそうになる。
消化に良いお粥でも食べて、早く寝るとするか・・・