この世に生まれてくる命がある。
あの世へと帰っていく命がある。
自らの手で断たれる命がある。
生きたくても生きられない命がある。
この世の命の不思議・・・
自分は６年前に母を亡くしました。
Ⅰ型糖尿病を患っていて入退院を繰り返していましたが、ある日の朝自分が起きて母におはようと言いに行くと、既に亡くなっていました。
その後解剖して頂き、糖尿病の合併症による心筋梗塞だと言われました。
自分はその頃職場で上手くいかず過呼吸で倒れ、適応障害の診断を受け休職中でした。既に辛い思いをしている最中にそういった事が起こってしまい、本当に辛かったです。
火葬場ではショックで過呼吸を起こして倒れてしまい、お骨拾いをすることもできませんでした。
その後数日間は寝込んでしまい、しばらく何をするにも億劫で何もできない日々を過ごしていました。
しかし通っている心療内科の先生に相談したところ、『今はとても辛いかもしれないけれど、親を亡くした悲しみは時間がやがて癒してくれる』と教えてくださいました。
その言葉を聞いて少し心が軽くなりました。
その後は元気になったり落ち込んだりを繰り返し、急に母のことを思い出して辛くなったり、また過呼吸になることもありましたが、
年月が経つにつれてそういったことは少なくなりました。
亡くしてから３年ほど経った頃には、（確かに母は亡くなってしまったけれど心の中にいつもいる、空からきっと優しく見守ってくれている）と考えられるようになり、前向きに母の死を受け入れることができるようになりました。
以前は少しでも母の話をしたり思い出したりすると、たくさん涙が溢れて来て辛かったですが、今では母の話をする時、母が自分の母親で本当に良かった、ありがとうという感謝の思いが溢れて優しい気持ちになれます。
本当にとても辛い経験をしましたが、同じように悲しんだり苦しんでいる人々に、『とても辛い経験をされましたね、でも今は本当に悲しいかもしれないけれど、時間が解決してくれるのは本当で、きっといつか乗り越えてまた笑える時が来ます』と伝えたいです。
また、そういった辛い経験をされた方は、その分人の痛みが分かる優しい人間になれると思います。
自分も母を亡くしたこと以外にも辛いことを沢山経験してきましたが、その時は本当に辛いですが、時間が経つとやがて痛みが薄れて来て、あの時心療内科の先生に言って頂いた言葉のおかげで前向きに生きられるようになりました。
死を受け入れるのは本当に難しくしんどいことだと思います。
しかしどんな悲しみもいつまでも続くことはなく、少しずつ和らいでいきます。
あなたの悲しみが少しでも和らぐことを祈っています。
当時（故人）の年齢 ６５歳
死因 糖尿病の合併症による心筋梗塞
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