【完全解説】喪主挨拶
出棺前や告別式終了後に行われる、遺族代表による御礼の挨拶。
喪主が行うことが多いのですが、ひな形を求められることも多いので、汎用性の高い構成を元に要点をまとめおきます。
基本構成
- 前置き
- 自己紹介
- 会葬へのお礼(Ⅰ~Ⅱ)詳細は下記
- エピソード
- 会葬へのお礼(Ⅲ)
- 今後の厚誼(こうぎ)のお願い
- 〆の一言
前置き
遺族を代表し、皆様方に一言ご挨拶を申し上げます。
これから挨拶をする旨が伝われば何でも良い。
自己紹介
私は故人の○○でございます。
会葬者が話者と故人の関係を認識している場合は割愛しても良い。
会葬へのお礼①
本日はご多用中にも関わらず/本日はお忙しい中/本日はお足元の悪い中、また年末のお時間のない中/本日はお寒い中/本日は猛暑の中、故□□の葬儀にご参列(会葬)を賜りまして、誠に有難う御座います。
兎に角『大変な中、来てくれて有難うね !』という気持ちが伝われば、特に表現は何でもよい。
会葬へのお礼②
お陰をもちまして葬儀並びに告別式も滞りなく終了し、出棺の運びとなりました。(出棺前)
皆さまのご協力の元、無事葬儀ならびに告別式も終了することが出来ました。(告別式終了後)
- 『みんなのお陰で無事△△が終了したよ!』という気持ちが伝わればOK!
- 告別式終了後 or 出棺前によって若干言葉が変わってくるので注意が必要。
エピソード
故人はどこどこで産まれ~
大変真面目な性格で~
人の役に立つ仕事がしたいと~
釣りが大好きで~
- 最期の様子を語っても構わないが、軽く触れる程度にする。長々と語るのはNG。
- 参列者に故人の有りし日の姿を偲んでもらえるよう、あくまでも元気な時の話に重点を置くこと。
- 感情的にならないようにすること。挨拶の途中で感極まって涙を流す姿は個人的には嫌いでないが、御礼の挨拶と参列者に故人を偲んでもらうのが主な趣旨。自分が主役になってはいけない。また、日本にはまだまだ人前では辛さを耐え忍ぶのが美徳とする文化意識も根強い。悲しい気持ちを押し殺し、冷静なスピーチを。
- エピソードを入れるのが難しければ割愛しても特に問題はないが、最低でも一言、二言は入れた方が、式がぐっと良い物になるのも事実。
会葬へのお礼③
生前は多大なる厚誼(こうぎ)に預かり、またここに最期のお見送りまでいただき、故人もさぞ皆様方のご厚情(こうじょう)に感謝していることと存じます。
- 存命時の気遣いと、最後の見送りに改めて感謝の意を伝えるパート。
- 「生きてる間も亡くなってからも、本当に有難うね!」という気持ちが伝わればOK!
今後の厚誼へのお願い
尚、残されました私共にも、生前同様変わらぬご厚誼(こうぎ)を賜りますようお願い申し上げます。
『故人はもう居ないけど、これからもよろしくね!』という気持ちが伝わればOK!
〆の一言
簡単ですが御礼の挨拶とさせていただきます。本日は誠に有難う御座いました。
文例集
上記の内容を踏まえて、文集例をいくつか載せておきます。
基本バージョン
基本に忠実なオーソドックスバージョン。
遺族を代表し、皆様方に一言ご挨拶を申し上げます。
私は故人の( )の( )でございます。
本日はご多用中にも関わらず、故( )の葬儀にご参列を賜りまして、誠に有難う御座います。
お陰をもちまして葬儀並びに告別式も滞りなく終了し、出棺の運びとなりました。
~エピソード~
生前は多大なる厚誼(こうぎ)に預かり、またここに最期のお見送りまでいただき、故人もさぞ皆様方のご厚情(こうじょう)に感謝していることと存じます。
尚、残されました私共にも、生前同様変わらぬご厚誼(こうぎ)を賜りますようお願い申し上げます。
簡単ですが御礼の挨拶とさせていただきます。
本日は誠に有難う御座いました。
簡単バージョン
使い慣れない言葉が多く、簡単バージョンを要求されることも多いので、念の為。
遺族を代表し、一言ご挨拶させていただきます。
私は故人の( )の( )でございます。
本日はお忙しい中、故○○の葬儀にご参列いただきまして、有難うございます。
お蔭さまで無事送り出すことが出来ました。
~エピソード~
生前は仲良くお付き合いをしていただき、最後の見送りまでしていただきまして、○○も大変感謝していると思います。
尚、○○は他界しましたが、我々にも生前同様のお付き合いをしていただければ幸いです。
本日は誠に有難うございました。
ただでさえ長時間になりがちな葬儀で、5分を超えるスピーチは会葬者に良い印象を与えません。
全体で2-3分程度に収めましょう。