毒親の教育的問題点
毒親に育てられた子は、語彙が少なくなります。
そもそも、毒親自身も語彙が少ないのです。
それはなぜか、毒親が子供をコントロールするときは、言葉を用いないからです。
非言語コミュニケーションである表情や態度を用いて、子供に親の考えを伝えるのです。
子供のコントロールに夢中になるあまり発想が乏しくなる
そんなことをするのはなぜか。
それは考えていることが自己中心的で卑怯過ぎて、言葉にしてしまうと化けの皮が剥がれてしまうからです。
そこを言葉にせずに、態度では子供を想っているように装いながら、実際は子供を虐待し、搾取するわけです。
このようなコミュニケーションをとる家庭では、ある決まった言葉しか発されず、子供の語彙が増えていくことはありません。
行動についても『○○といえば□□をする』というわかりやすいお決まりの発想や、話に対する返し方、物事の決定の仕方まで一通りのものだけでこなしていきます。
馬鹿の一つ覚えと言ってもよいぐらいに、一つのことにこだわります。
価値あるものを指す形容詞は「いい」しか存在しない
例えば、私の親は食事に行くところは、決まってとあるチェーン店でした。
美味しいものを食べに行きたいなら、もっと色々選択肢があるだろうに、親にとってはそこがお気に入りなようで、食べに行くといえばその店でした。
一体親は何が良くて、そこを選んでいるのか。
理由は言葉ではほぼ存在しません。
ただ一つ、『いい店だから』です。
『いい』から行くのです。
どの時点かでその店に魅力を感じたところで、思考がストップしているのです。
毒親にとっては、魅力を人に言葉で説明する必要はありません。
自分がいいサービスを受けられれば、そこで完結するのです。
親と会話をしていると、『いい所』『いい物』『いい仕事』『いい人』『いいね』『よくないね』『いいなぁ』など、会話にしょっちゅう同じ言葉が登場します。
これでは子供には、具体的な特徴を指す言葉が、身につくはずもありません。
子供は自分の世界が広がらないので、世界に興味を持てず、無関心になっていきます。
奥深いものを嫌い、本能的に理解できるものに、飛びつくようになります。
仕事に関しても凝り固まった価値観
毒親はお金を大切にして生きているので、仕事もお金をたくさん稼げることを重視します。
儲かる上に、名誉があり、さらに楽であれば最高です。
社会的意義や、やりがいには目もくれません。
思考がストップしているから、そういうものには魅力を感じないのです。
誰もが羨むような仕事…例えば公務員などは、それに当てはまります。
まず、世間で公務員が叩かれているのは、嫉妬の裏返しです。
一部の人からすれば、楽してそれなりの収入を税金から得ているように見えるので、自分の惨めさを認めることが出来ずに叩くのです。
そういう嫉妬心を持つ最たる人種が毒親です。
毒親は公務員を批判しても、公務員を軽蔑しているわけではありません。
ただ羨ましいだけです。
だから、自分の子供にはしきりに公務員になることを勧めます。
理由は『楽で、安定して、稼げる』からです。
真剣に頑張っている公務員の方に対して、本当に失礼な考えです。
他にも、医師、弁護士、薬剤師など、高学歴で名誉があり、お金が稼げる職業ばかり子供に勧めます。(学歴を重視する毒親の場合だけ)
これも理由はシンプルで、誰でもわかる『いい』条件が揃っているからです。本当に、もっと他の価値観はないのかと、呆れ返るばかりです。
ちなみに子供をこれらの職業に就かせるのは、子供が幸せになることを願っているからではありません。
親としては鼻高々で、お金に困った時に援助をしてもらえる、財布のような役目になり、子供に幸せにしてもらえるからというだけのことです。
実際にもし子供が医者になって、長時間労働が続き体を壊し、仕事を辞めようとすると、毒親は何と言うでしょうか。
真っ向から非難する親も居れば、言葉では子供の体をいたわるものの、態度では絶対に仕事を辞めさせまいとする親もいるでしょう。
いずれにしろ、子供の体調や心には関心を持たず、せっかく掴んだ成功を無駄にしないように、何とかして続けさせようとします。
価値のあるものは世の中のごく一部だけで、他は全て無意味であるという価値観を持つ
価値があるものに対する評価も多くは語らずに、思い込みのように『いい』としか言わない。
このような親に育てられた場合は、会話が苦手な人間に育ち、たった一つのことだけを、さも真実のように訴えるようになります。
そしてそれを支える根拠は弱いので、説得力に欠けてまるで幼稚な主張をしているようにしか見えません。
私は同じ思考の流れが何度もループし、いつまでも成長できませんでした。
他人と会話していても、毎回同じようなノリに持ち込んで同じようなオチに持っていくので、ワンパターンで面白くないと言われました。
『会話のバリエーションが少ない』とか、『物事を知らなさ過ぎる』とも言われました。
毒親に育てられた時点で、人間性が薄っぺらくなるなんて、何と恐ろしいことでしょうか。
私はせめてこれからの人生でたくさんの経験をして、人間性を深めていきたいと思います。
教育の世界に身を置く【メンタル系教育研究者】
幼少期は明朗快活で好奇心旺盛な男の子だったが、中学受験で勉強し過ぎて、健全な人格形成の機会を逃した、典型的な燃え尽き症候群。
毒親育ちにありがちな『遊びたい』が口癖で、際限なく自由さを求める特徴がある。
現在も家族問題に起因する様々な恐怖症の影響が残っており、日々思考を重ねて改善を試みながら生きている。
家族のことや心の問題など、生きている中で悩んでいる問題に立ち向かうパワーを与えることが記事執筆の目的。
書く内容は一般論をベースとはしません。筆者である私の考えをもとに理論立てていきますので、読者さんには筆者がどういう人間であるかを推察しながら、そこに存在する普遍的な真理を掴みとっていただければと思います。
また教育関連の記事については、自身の経験から、偏差値だけで考えたり、詰め込み式で勉強をすると受験に失敗するという見方を示すことが多いです。
勉強については一番近道は、我流を捨てて素直に学ぶことです。